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洋ゲー『The Walking Dead』と呵責と利己的な遺伝子

PCにて『The Walking Dead』をプレイ(とはいえまだシーズン1EP2までですが)

いやーこれは名作いわれますわー

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平凡なPCゲーマーの日記さんのブログのおかげで日本語化できました

感謝感謝です!!!

 脚本については驚きより感心の連続です

単純に腕が良いです。短編連作のうち1エピソードの中での伏線の張り方とか上手いし、選択肢も(和訳の人の仕事もあり)違和感ありませんでした

はじめは究極の選択をひたすら迫るのはちょっとずるい気もしましたが、高評価の理由はそんな浅いもんじゃないし、やっぱゲームシナリオを作る腕前が良いのだわ

 

 

と内容の感想はそこそこにしてちょっと頭によぎったことが

自分は意外と善人的な選択ばかり選んでいるなと気づいたんです。

インファマスとかマスエフェクトではまず悪人プレイしたりと普段はゲームで悪人的な選択肢を選ぶのが好きなんですけど、今回は間違えないように、登場人物全員にとってよりよい結果になるような、人道的な選択をしてました(まあ間違えたらゲームオーバーになるかもとか初めは考えてたのもありますが)

エピソードクリア後のほかのプレイヤーの行動集計結果を見るに人道的な選択をしてる人が多いみたい

 

このゲームがプレイヤーの感情や意識に対する強い訴求力を持っている(感情移入しやすい面白いゲームだということだ)のは前提としてなぜ人道的な選択を多くの人が選ぶのかということについて少し考えた

ここでドーキンス著書の『利己的な遺伝子』を思い出す

利己的な遺伝子』はたしか

生物は自己の遺伝情報の存続を優先する行動をとる。つまり自分を犠牲にして他者の利益のために行動することは結果的に自分自身や自分に似た遺伝子の生存率を高めることに繋がっている自然な行動である。たとえば蜂ならば、働き蜂(メスのみ)は生殖をおこなわず女王蜂とその子供幼虫&オスのためにひたすら死ぬまで餌を運び続けて、外敵が巣を攻撃したならば自分を犠牲にして巣を守る。これは働き蜂の生み親である女王蜂と兄弟にあたる幼虫やオス蜂という同じ遺伝子を半分(もしくは4分の一)持つ者が生き延び種を残し続けることで働き蜂の遺伝子(に似た遺伝子)が後世に残ることを無意識で狙っての行動である。

とにかく他者の利益になる行動は生物学的にも自然なのだーみたいな話だったように記憶してる。(ちがってたら後免)

 

ゲームでは究極的な選択以外にも小さな選択(でも今後に大きくかかわるかもしれない)を迫られるなかでも性善説みたいな行動をとることがどの生物も持つ特性を表しているのだとすれば美しい話だ。

ただ一方でプレイヤーは主人公リーに感情移入しているつもりでも実際には自分は生命の危機にまったく陥っていないことに気付いており、あくまで自分が安全な場所にいて神のようにリーを操れる場合においての選択肢を選んでいるのではないか。

実際にその場に立ち会ったとき自分はどの選択をするか、また自分の感情を抑えきれずに選択すらできないのか、というのはゲームでは見抜けないかもしれない。

なんにしても他者の善人的行動を支持するのは万国共通なんだろうな、と感じたわけだ。

 

あと興味深かったのは人は誰の命でも出来るだけ助けるべきと行動した人は多かったものの、持ち主の見当たらない所持品を盗むのは良いか悪いかで半々に集計結果がわかれてたのは面白い。命の価値は誰にも共通認識があるけれど。財産、所有物のいう考え方の根拠(哲学)って各々バラバラだろうから。

 

こんど誰もが生命の維持だけは保障されている状態で、残りの危機的状況におかれた時、どんな選択肢を選ぶのかをひたすらするゲームとか出たら面白そう。

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これがVitaに移植できるならほかの海外3DADVもガンガン移植してー><

 

ちなみに日本のADV(ノベル系だけど)でこの手の究極的な状況での決断を迫られる気分になるゲームなら瀬戸口廉也脚本の『SWANSONG』を思い出す

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地震と吹雪により通信断絶された街で集団生活を始めるのだが段々と破綻していき……ま『The Walking Dead』とはテーマが若干違うけど