アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』レビュー。天才アニメーターが監督あるある失敗(ネタバレなし)
ほんとに今年はアニメ映画、それもTVシリーズでないものが多い
その中でも宣伝かかりまくってる話題作見てきましたぜ
アニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』
ヤフーレビュー通り糞映画でしたよ
以下、ネタバレなしレビュー
俳優の演技の不味さをご愛嬌としても
テンポ悪いわ、CGへぼいわ、作画おかしいわ、効果音足りないわ、音響レベルめちゃくちゃだわ
あー、これは時間切れの未完成タイプだわー
とすぐに感じますた
そのね、監督の武内宣之さんが死ぬ気で情熱をかけて原作に負けぬ傑作映画にしようとしたことはありありと伝わるんですよ
だってレイアウトは90分終始とんでもなくハイレベルでカッコいいわけですよ
特に水泳シーンとか半端ない
良いカットばかり使われてる主題歌MVを観るとすごいいい感じです
でも映画を観るとこのMVで使われたの直後にキツイ画がたびたび登場して素直に作画を褒めるのも難しい、、、
予算不足というかスケジュールが破綻してますね
本作の監督である武内宣之さんは天才アニメーターなんですね
絵コンテや原画、作監、演出のみならず美術も出来てや3DCGの知識も豊富
まさに一人で全部できちゃうタイプの天才なんです
だからスタッフロール観ると武内監督のお名前が
監督、絵コンテ、演出、キーレイアウト、原画、美術設定
と次々出てくるわけなんですけど
全部できるのと、全部を同時に出来るのは違うんです
まして初監督ですよ
短編作品ならまだしも90分の長編映画を作るにはあきらかにオーバーキャパシティですよ
これだけの役職を武内監督が担ってしまったのは人手が足りないとかではなくて監督本人が手をあげたからだと思うんですよね。原作にかなり思い入れがあったらしいですから
ただそうなると川村Pや新房総監督がきちっとコントロールしないといけなかったでしょ
ただでさえ
天才アニメーター×初監督
という傑作か駄作にしかならない(そして駄作になる可能性の方が高い)条件なんですから
どうせ傷物語での尾石監督の時みたいにこだわりが強すぎていつまでたっても絵コンテが完成しないとかでしょ
そもそもシャフトは甘いわ
甘やかすならとことん甘やかして延期させろって話よ(傷物語みたいに)
1年延期させりゃ全然クオリティ違ったでしょ
でも商業映画として延期はこれ以上出来ない
絵コンテはあがらない、延期もできないなら天才にこだわりを諦めさせるしかない
この手の問題ってクリエイターが観客の事を考えていないということだと思うんですよね
マーケティングや受け狙いではなく
観客のためを思えば、どれだけ絵コンテやレイアウトや作画が良かろうと完成しないなら最悪なんですよ
結論:いつもの天才アニメーターに監督させて失敗のパターン