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鉄血のオルフェンズ15話にしてやっとこの作品がどういう物語か理解した私

絶賛放映中のガンダムシリーズ最新作『鉄血のオルフェンズ

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今更ですけど、やっとわかったですよ。

ミカたちが兵士を辞める(一般市民になる)までの社会復帰過程を描いた物語だったんすね。

 

1クール目が終わった時点で面白いことは面白いんですけどちょっと飽きを感じてました

回を追うごとに長井演出らしさは無くなっていくし

作画は悪くないけど同クールでもっとレベルの高いの他に沢山あるし

ヤクザに入るのは分かるとして何故か杯を交わすのに1話使ったり葬式に1話使ったりテンポ遅いような気がするし

成長譚しても見てもすでに兵士としての通過儀礼(殺しの覚悟)をとっくに果たしてさらに弟や妹を扶養している鉄華団メンバーは皆そこいらの大人よりもよっぽど大人に見えて成長の余地が技術と知識くらいしかないように見える

なにより序盤の血なまぐささがどんどん減っていくことにガッカリしてました

1~3話のハードな展開が良かったのにBPOに屈したのかと 

 

でもBPOに屈したわけじゃなかった(ちょっと屈して血の出るシーンは画面暗すぎるけど)

初めから狙ってこういう構成だったと確信しました

 

つまり

少年兵が兵士を辞めるというゴールを設定したシリーズ構成になってるとすれば

立ちはだかる障害は

・糧(仕事)

・社会との価値観の共有(知識)

PTSDをはじめとした精神障害(トラウマ)

 

このうち上2つはファンタジーとしてあっという間に解決するとして

シリーズ(2クール?)使ってでトラウマ問題の解消を描くと考えるとかなりしっくりくる構成になってる

 

1~3話でまず鉄華団の現状その一、仕事をしているときの残虐な悪意的な一面を見せる

4~6話で鉄華団の現状その二、兵士業以外をしているときの善的な一面を見せる

7~9話で鉄華団がヤクザに入って糧の問題がほぼクリア。セラピストのオルガのメンターを名瀬が務めることになる

10~13話でセラピストであるオルガによってアキヒロのトラウマ解消が実践される

実際にはそれぞれのエピソードが前後しているけど大体の方針としてこんな感じに構成されてる

 

ほら、トラウマ解消ドキュメンタリーとしてはかなり順調に物語が動いてる

 

そう考えれば演出の力の入れ方も納得

ネットでも(一部で)話題に上がってた妙に凝ってる食事シーンとか

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他にもイサリビ内では毎回違う料理が出てくる、ヤクザからお菓子もらったりする

 

そう考えながら観直すと鉄華団の優しさがホラーというよりも大人の罪悪感に思えてずごくいい 

 

16話ではフミタンも孤児だったことが判明しギャラルホルン含めメインキャラはクーデリアとチョコレートの隣の人以外孤児でマジオルフェンズですね(アインはまだ分かってないか)

 

孤児設定や子どもだけの疑似家族自体は珍しくないけどこれだけの大所帯で少年兵だなんて

鉄血のオルフェンズはほんと『長井龍雪』×『ガンダム』って気がする

社会問題に当たったときには必ず弱者救済の立場をとってきた長井監督がどんな結末をみせるのか……は観なくても信者には分かるんだけど(笑)

 

やっぱオルフェンズおもしろいわ