【アニメ:失われた未来を求めて】細田直人の新監督アニメにむけて。その2
アクション・エロス・ホラー・ジュブナイル・ギャグ・ポップ・メルヘンといった多彩なジャンルを息をするように高品質で魅せてくれる天才アニメ監督、細田直人氏。
氏の新監督作「失われた未来を求めて」がもうすぐ公開される記念。その2
監督2作目「みなみけ~おかえり~」(制作:アスリード)でホラーギャグに挑戦するも……
Minamike okawari みなみけ~おかわり~ ED 「その声が聴きたくて ...
↑腰振りがイカス!っていうかまた監督一人原画だ
この「みなみけ~おかわり~」は前期に別の制作会社スタッフで原作エピソードを使い切ったため、オリジナルエピソードで進行された
……のだが
↑モブキャラが黒塗りに……。こ、こわい……
局所的な空間で限定された登場人物で構成されることの多い日常系。その日常系とはなんぞ?という哲学的難題に対して真面目に考え過ぎた結果、主要キャラ以外いない世界がどれほど奇怪であるかを露悪的に表現した
とかいうことではなく、ただのギャグだと思われる。他は露悪的な狙いがあったかもしれないけど
「みなみけ~おかわり~」はモブ黒塗り、暗めの色彩設定、目立つオリジナルキャラクター、不安定な作画、と大変不評であったのですが、
続編「みなみけ~おかえり~」12話Aパートで絵コンテ・演出・作画監督・一人原画を担当し
キャラデザ設定を完全無視した超高品質なアニメを見せてくれました。ほらちゃんと出来るんですよ。ちゃんと「面白いアニメ」になってるでしょ。細田直人が本気を出せばこんなもんですよ。ただちょっとこだわり過ぎてスケジュールが間に合わずBパートが酷いことになってしまったけど……
↑完全に細田直人の絵になってるわ
監督3作目のOVA「こえでおしごと!」(制作:Studio五組)は仕事に対する真摯さを示している(そう!俺もな!)
18禁アニメのキャラデザ総作監や美少女ゲーム原作の監督も担当したんだから、当然こういった作品も偏見なく真摯に取り組んじゃう。
スタジオ処女作らしい丁寧さで、OVAらしい予算でも効果的に成り立たせるデザインで、良くも悪くも安定した演出で、何より常に安定した作画で。
そう、過去監督作の良くも悪くも不安定な作画に対してのアンサーであり、むしろ監督自身の仕事に対する真摯さを(みなみけは悪意があったわけじゃないんだと言わんばかりに)示してる。
いやOVAこそぶっとんだ演出でもよかったんじゃ……これって細田直人を監督に起用する必要は無かったのでは……と言う気がしないでもないけど。
その3へ続く